阪急新大阪延伸構想

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複数のニュースソースから阪急のうめきた新駅(実際はJRと共同使用の大阪駅地下ホーム)から十三を経由して新大阪への路線の構想が出てきた。

年末年始は企業のトップインタビューが掲載されることが多い時期だし、また阪急阪神HDではタイガースのオーナー人事も含め取締役の異動が多く社長も変わるということもある。

これは急に出てきた話ではなく、阪急の新大阪乗り入れ構想はかなり昔からのものだし、また5年前には「なにわ筋線の整備に向けて」というリリースの中で十三-うめきた間のなにわ筋連絡線についても発表している。

https://www.hankyu-hanshin.co.jp/upload/news/5072.pdf

(PDF)

このなにわ筋連絡線と合わせ十三ー新大阪も建設し、大阪(梅田)ー新大阪間はJRルートと阪急ルートの複数のルートができる構想があることは2017年に報道されていた。また阪急をなにわ筋線に絡めるのは南海側の意向もあるとの報道があった。JRと南海なら南海の立場が弱いだろうから(関西空港へのルート的には有利だが)阪急も巻き込むことで私鉄陣営の発言力を増したいということだろう。JRルートでのラピートの新大阪乗り入れが難しければ阪急ルートで乗り入れることも可能となる。

その後なにわ筋線の本体部分は順調に(?)工事が進んでいるようだが、阪急の「連絡線」部分は報道も途絶え、またコロナ禍で阪急も含め鉄道業界の経営も苦しくなったためどうなってるんやろ?と気がかりだった。「あきらめたわけではないだろうけどこのままズルズル先送りになるのかな?」くらいに思っていた。

ところが複数のソースで具体的な話が出てきた。2031年なにわ筋線と同時開業である。ただ新大阪の北陸新幹線の位置などはっきりしないとどこにホームを置くかも決まらないし思うようにはいかないかもしれない。またなにわ筋線では沿線住人への説明会や環境アセスメントなどは何年も前から行っており、阪急がいまからやって間に合うのか?とも思う。いや、そもそも北陸新幹線は新大阪まで来れるのか?リニアも(以下略)もしかしたら十三までのなにわ筋線連絡線だけ先行開業の可能性も?それでは採算性厳しいか?

南海特急の阪急ルートによる新大阪乗り入れは新幹線(JR在来線もだが)乗り継ぎ時に運賃が通算されないという不利もあり(共通運賃制度導入の可能性もあるが)新大阪関西空港間はJR利用のほうが多そうな気もするが、阪急としてはうめきたー十三間の需要(十三で阪急各路線に接続)と十三ー新大阪間(阪急各路線と新幹線のアクセス)を分けて考えられ、うめきたー新大阪間の通し需要が少なくてもやっていけるとの算段はありそう。

この区間は阪急の他路線と異なり線路の幅がJRや南海と同じ狭軌のため、車両はおそらく南海8300系や、それをベースにした泉北高速の9300系の阪急バージョンで、保守・管理は南海に丸投げではないか。(保守は南海に委託という報道も2017年にあった。)

なかばあきらめていた新線の開業の可能性がまだ残っている(まだ全面的には信じられない)ことに夢を見た2022年末であった。