ドコモ ahamo 登場

www.nttdocomo.co.jp

きわめて政治的に動いているこのところの携帯電話業界だが、ついに官邸の意向を最大限忖度した料金プラン(ブランドではないという建前)が登場した。

安くしろと言われても既存客に自動適用になっては会社がつぶれるのであくまで手続きしたユーザー、しかもオンライン手続き限定という条件だが、月3000円以下の客単価でほぼなんでも不自由なくできるプランである。

この価格帯だといわゆる格安SIM陣営のやや高めの料金コースはほぼ討ち死に。サブブランド陣営といわれるワイモバイルやUQモバイルも一番安いコースの価格帯。テコ入れを迫られる。

これまで何度か書いてたけど個人的には3000円台で不自由なく使えるというのを料金コース選定の基準としていたので、理想的な時代である。今使ってるワイモバイルも当然対抗するだろうし、対抗しなかったらしなかったで来年ahamoに移るまでである。

ahamoの制約として携帯メールアドレスがないというのがある。いま総務省では携帯キャリアを変えてもメールアドレスを維持できるようなんとかしろと携帯会社に要望していて年度内に具体的な方針が出ることになっている。ahamoがキャリアメールを扱わないのならGmailなどのアドレスに携帯メールを転送して維持する方向性が採用される可能性もある。

ワイモバイルやUQの対抗策はどうなるだろうか。ワイモバイルはシンプル20を2980円以下にするか、スマホベーシックプランSを20GBに増量するかである。今のワイモバイルは容量に応じて複数プランがあるがこうなるともう単一プランになりそう。通話定額の対象がドコモの5分に対し10分と長いことやキャリアメールがつくこと(ワイモバイルは2つもある)を売りにして、月額はドコモと同額にしてそれ以下には下げないかも。それより安いのを求める層には(1000円台)LINEモバイルというすみわけか。UQもほぼ同様で、安いのはBiglobeの担当となろう。ドコモも1000円台はOCNモバイルONEを活用するのではないか。

それにしても面白いことになってきた。楽天は1980円くらいにしないと用なしだよな。

 

Chromecast with Google TV

Chromecastシリーズの新製品Chromecast with Google TVが登場したので早速購入した。

前からHDMIに刺すスティックタイプの動画用端末は結構好きでこれまでもいろいろ買っており、今はFire TV(Stickではない2017年モデル)を愛用している。テレビ自体にも主要な動画配信を見れるアプリが内蔵されているので別になくても困らないのだが、動作は専用端末のほうがずっと快適なので、安くて場所も取らないこともあっていろいろ試してきた。

従来のChromecastはそれ自体にはリモコンはなくて、スマホやPCから「キャスト」といって見たい映像をChromecastに引き継ぐ指示を出すとテレビに映るという仕組みであった。

一方でAmazonが出しているFire TVシリーズはそれ自体にリモコンがあり、画面を見ながら(あるいは音声入力)見たい番組を探すという方式であった。

HDMIに刺すスティック端末の性能が低い時代なら番組を探す行為はスマホやPCで行い、見るのはテレビでというのも合理的だったが、今は性能が向上しており小さいスティック端末でもサクサクっと動いて、大量のコンテンツの中から探すことが快適にできるようになっている。ChromecastシリーズもついにFire TVシリーズ同様の端末のリモコンで直接操作する方式となった。

Fire TVシリーズとの違いといえば、androidアプリを動かしやすいところである。すべてのがちゃんと動くというわけではないがFire TVよりは対応アプリが多い。Fire TVもアプリを非公式にインストールする方法はあって、入れてしまえば普通に動くのだが手間もある。(その後のアップデートも含めて。)

Chromecast with Google TVには便利なメディアプレイヤーのkodiを簡単に入れられるので(その後の設定には一癖あるのだが)DLNA端末としても使いやすい。Fire TVにも上記のように非公式に入れていたので、できることが増えたわけではないのだが。

あとFire TVシリーズとの違いといえば技術的なところでなく規約の関係で一部のコンテンツが対応していないこと。一部とはどういうものかというのはお察しください。Amazonのほうがおおらかなんだな。

どっちがおすすめかというと価格的な面もあってFire TV Stickがいいと思う。最近モデルチェンジし、2K版も4K版並みの性能となったので大変お買い得。セール時に安くなるのでその時に買えばいい。

 

Osaka MetroとJR西日本連絡定期登場

subway.osakametro.co.jp

確か大阪市交通局時代から検討課題として残っていた、Osaka MetroJR西日本のIC連絡定期券がついに登場することとなった。

国鉄大阪市交通局の時代からこの両社は乗車券や定期券の連絡運輸がなく、東京における国鉄JR東日本営団東京メトロの密接な関係からすると不思議なくらいのよそよそしい距離感であった。実はかなり古くは国鉄大阪市交通局の連絡乗車券や定期券はあったものの、地下鉄が年々路線を延長して路線網が複雑になっていったことや両者の運賃制度の違いのため国鉄が対応を嫌って連絡乗車券や定期券の発行が打ち切られ、そのまま何十年も経過していたらしい。

今回連絡定期券の発行される範囲は、接点となる駅の網羅性は良いものの(玉川ー野田や扇町ー天満などまで含まれている)JR側の範囲がやや狭く、阪和線日根野まで、大和路線が王寺までなのはちょっと短すぎないかという気もする。

きっぷヲタとしては(地下鉄)長居→天王寺→(JR)長居とか、大阪→新大阪→梅田とか、JR難波→新今宮:動物園前→なんばのようなネタ定期を作ってみたい気もするが、両者の運賃の合算だから短距離でも高くつくため、ネタはネタのままになりそうである。

新幹線「かもめ」

https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2020/10/28/201028nagasaki_aishou.pdf

九州新幹線長崎ルートの新幹線の列車名が「かもめ」に決定。車両はN700Sの6両編成。

800系を延命改造して玉突き配置転換じゃなくて良かった。順当にいけばN700S以外はありえないけど、今はありえないことも起こりかねない情勢。

指定席が4列シートなのはまあ当然として自由席は5列シート。今後の鹿児島ルートとの設計共通化もあるのかもしれないが需要的には自由席も4列シートで良さそうな感じ。距離は短いし自由席の利用が多いと見込まれているのだろうか。

ここの愛称が「かもめ」になるのは「さくら」が鹿児島ルートに回った時点でもう決まっていたも同然だが、問題は路線名のほう。佐賀県といろいろもめている状況で「長崎新幹線」を名乗るとは思えず。「西九州新幹線」あたりで落ちつくのだろうか。

ワイモバイル、UQモバイル新プラン発表

www.softbank.jp

news.kddi.com

ソフトバンクとワイモバイルからほぼ同じタイミングでほぼ同じ内容の発表があった。月20GBまでデータ通信を使えて10分の通話し放題を加えたら5000円以内のプランである。

前回書いたように月5000円で「ほぼ使い放題」を大手キャリアのサブブランドで実施することになった。ソフトバンクは本家でやるのかもとの予想もあったがワイモバイルでの実施となる。

月5000円は大手キャリアから見れば値下げだがサブブランドの視点では客単価向上となる価格帯。

総務省が「月5000円くらいで利用できるようにしろ、MNPの手続きを簡単にしろ、手数料も取るな、メールアドレスも維持しろ」と言ったことに対し、逆に「だったらサブブランドでもいいですよね。手数料もかかりませんし、メールアドレスも維持されるのなら」と居直ったようにも思える。

メインブランドとサブブランドとを行き来してのメールアドレスの維持は技術的にはわけないし、ワイモバイルはそもそもMMSの仕組み自体ソフトバンクの流用で、別のドメイン名にするほうがむしろ手間なくらいである。ただ技術的には容易としても、他のキャリア、特にキャリアメールをそもそも持たないMVNO系格安陣営の立場になると、サブブランドにそれをやられたらチートというのもあり、今までは自重もあったのだろうが今後はどうなるのか。総務省での会合ではサブブランドはズルいという議論がMVNO系から出てくるようだけど、携帯料金の相場を下げるにはある程度サブブランドの優遇も認めないと現実には難しいだろう。

今日発表のあったプランは即時ではなく実際に適用されるのは先である。(ワイモバイルは12月、UQは2月)ドコモの出方を待っているのか、メールアドレスの維持を具体的にどのレベルで実現するのかで(前回書いたように転送だけなのかアカウントを切り出せるようにするのか)総務省と折り合えるかなどあるのかもしれない。あまり急いで実施することはない性質の案件ではある。あと両者には「どのタイミングで5G対応のカードを切るか」というのもある。

ドコモはこれで月5000円で「ほぼ使い放題」での対抗を迫られる。サブブランドをつくるのか、NTTコミュニケーションズを合併してOCNブランドを利用するのか、それともドコモブランドのままやるのか。

携帯電話料金引き下げ策

このところ内閣やその意向を受けて総務省が携帯電話料金引き下げのためにいろいろ動いているが、はたしてそれが引き下げに寄与するのか。総務省のやってきたことはこれまでだいたい裏目に出ている。

今検討されているのは次のようなことである。

  1. 各種手数料の無料化または引き下げ
  2. キャリア移動後のメールアドレスの維持
  3. eSIMの普及
  4. 月5000円程度のプランの充実

いずれもユーザーにはありがたいことだがそれが直接携帯料金引き下げにつながるかといえば、今まで無駄に高く払っていたユーザーが5000円コースになる場合くらいだろう。個人的にはそれだって高いと思うのだが。

手数料を無料にして競争が激しくなるのか。以前はキャッシュバックでお金をもらえていたのだが(笑)、それでもキャリア乗り換えは一部のユーザーだけしかしなかった。(そのため極端な値引きやキャッシュバックが制限された。)手数料をなくすだけで競争が活性化するとは思えない。

メールアドレスは、まあ維持できないよりは維持出来るほうがいいとはいえるが、単なる転送で済ますのだろうか?それとも乗り換え先のシステムに乗り換え元のメールアドレスを載せられるようにするのか。それならキャリアメールを持たないMVNO系あるいは楽天には移せないからやはり転送方式?

メールアドレスを回線契約と切り離して(月に100~300円くらいの有料でも良い)デバイスフリー化するのがスマートではある。いまどきキャリアメールなんていらないよと言う人もいるけど、Gmailなどのパスワード再設定など認証用として役立つことはある。

いっそメールアドレスを使うキャリアメールは廃止し、すべて電話番号MMSまたはプラスメッセージ(MVNOにも開放するとして)に統一、ついでにSMSも無料化のほうが良いのではないかとも思うが。

eSIMの普及はオンラインで手続きを完結させやすくする意味ではよいけど(もちろんeSIMに関する手数料も無料化である前提で)、これもキャリアの移動活性化に即結びつくかといえば、やはり前の話に戻るが以前はキャッシュバックがあっても(以下同じ)

ソフトバンクやワイモバイルのようにSIMをキャリアの都合で何種類も分けておいて、それを変更するときに手数料取っていることを思えばeSIMの普及自体は歓迎できることである。ただそれ自体に集客の効果はないので、総務省もいったい何を思って勝手に期待を膨らませているのかと思う。

菅さんの値下げ要望へのアンサーとしての5000円プランの充実は、あまり素直に受け取れないところもある。何しろ最初に言い出したのがソフトバンクである。(苦笑)

現在ワイモバイルで安く使っているユーザー、あるいはガラケー巻き取り用のスマホデビュープランのユーザーの次のステップとして5000円プランに誘導し、さらに次は上位プランに誘導と考えているにちがいない。総売り上げが下がることはしないはずである。

こうなるとワイモバイルのスマホベーシックプランRはほぼ意味のないプランとなる。既存ユーザー向けにソフトバンクとの逆転現象は起こらないような調整はするだろうけど。プランMでさえ微妙な存在となる。楽天対策としてもプランS中心になるのでは。

やがては各キャリア使い放題7000円、ほぼ使い放題5000円、計画的に使えば3000円くらいの月客単価に収斂するようになるだろう。そうなるとMVNO系格安キャリアは対抗するのが厳しくなってくる。今もサブブランド系が強くて格安系は苦しくなってるわけで。

モバイルICOCA発表

少し前にこのようなネット上の記事があった。

japan.cnet.com

交通系ICカードをモバイル化することの難しさを書いた記事で、シェアNo.1のSuica、その次のPASMOが対応したがその次は難しいだろうとの予測である。それももっともで、シェアだけ見ればモバイルICOCAなんて難しいだろうと思う。この分野に詳しい人ほどそう思うだろう。

ところが本日JR西日本からモバイルICOCAに着手の発表。まだ先のことではあるけどまずはめでたい。

www.westjr.co.jp

この分野に詳しい者ほどモバイルICOCAは無理と思っていた。JR西日本だって最近までそう思っていたであろう(笑)

なぜここにきて動き出したのか。

JR西日本では今後次の動きがある。

また直接JR西日本に限ったことではないが以下の時代背景もある。

  • 大阪万博
  • MaaS時代
  • テレワークの普及による定期利用の減少

ただ交通用の電子マネーの媒体がカードからスマホに変わるだけなら大金を投じて開発しても得られる効果は限定的だがそれによって新たな価値が生まれるなら意義も出てくる。

特に今後北陸新幹線敦賀開業すると、みどりの窓口は減る一方なのに指定席需要が増えることも想定され、スマホ1つで完結するお客が増えてくれるほうが望ましい。最近よく言われるMaaSもセルフでなんでも自分でできる、手のかからないお客さんが増えてほしいというのが交通事業者の本音だろう。

また在宅勤務の普及により出社頻度が下がる人も増えると想定される。そのような利用者向けに定期とは別の割引はスマホアプリ経由のほうが柔軟にやりやすいだろう。

10月 社長会見:営業・輸送概況、安全安定輸送に向けた新幹線車両の新製、グループデジタル戦略:JR西日本

これを見ても明らかだが単に改札でタッチ、だけの構想ではないことがわかる。

あとはこのモバイルICOCAが関西私鉄陣営にも広がるかどうか。PiTaPaもアプリ次第では柔軟に拡張できる素性はあると思うが、協議会方式のため一度決まった規格を変えていくのがむずかしいと思われる。モバイルICOCAに相乗りしたい私鉄も出てくるのではないか。