楽天が値段2980円据え置きで5Gサービスの開始を発表した。もっとも値段は当面無料なので実際に適用されるのは先である。
携帯の料金というのは世代(2G、3G、4G、5GのGeneration)の変わり目で大きく変わってきた。3Gの普及とともにパケット定額性が導入されたし、4Gでは逆にギガ単価的な考えが導入され、半従量制になった。5Gでほぼようやく使い放題(完全にというわけではないが)の時代となる。使用量が増えることが見込まれるので、使い放題の5Gが少し値上げになるのはわからなくもない。実際大手キャリアは値上げ(キャンペーン扱いで一時的には据え置かれるにしても)である。
さて本題の楽天に戻ると2980円というのは5Gでは3980円にするつもりなのかな?とも思える値付けだったのでずいぶん思い切ったものだと思う。通話定額(RCSを利用するので大手キャリアの通話定額とは使い勝手は異なるが)も含めての価格であるが、通話は使わずにテザリングのみのために利用するのでも十分安いと思う。
ところで大手キャリアにとって楽天への刺客となっているUQやワイモバイルはこれでいつかは訪れる5G対応の際に値上げが難しくなった。もっとも5Gでの値上げは無制限の場合に使用量が増えるからであって、もともと容量制限のある場合に5Gだから値上げというのは理屈に合わないけど。「ギガ」の多いプランをつくって高めにして誘導していくというのはあるが、楽天によって「2980円」という基準ができたのでそれも難しくなった。対抗勢力は3000円前後の価格での満足度をいかに増やしていくかという競争になる。月の客単価自体は大きく変わることはないだろう。