北陸新幹線 敦賀延伸概要発表

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2014年8月末に2015年3月開業の北陸新幹線金沢開業の概要が発表されてた前例もあり、2024年3月の敦賀開業の発表もそろそろかと、盆明け以降毎日14時にはJR西日本のサイトの更新をチェックしていた。

本日概要発表があり、3月16日の開業日と在来線特急の接続も含む運行概要が発表された。

もともとの国交相の想定(10年以上前なので当然コロナ禍の影響は織り込まれていない)では敦賀〜金沢間は46往復程度だったが、今回の発表はやや少ない計40.5往復となった。

事前の個人的な予想としては、この延伸により2〜3割利用が増えるだろうから、「サンダーバード」は1時間に片道2本が基本として、ピーク時には1時間に片道3本の合計32〜35往復程度が定期列車として運転されるだろうと読んでいた。新幹線側の輸送力は余裕あっても在来線側がボトルネックになるからある程度本数を増やさないと対応できないはずと思った。

2〜3割の増加とは今回と類似の条件である九州新幹線新八代開業時(2004年)や昨年の西九州新幹線武雄温泉開業での利用状況からの予想である。西九州新幹線はコロナ前の在来線「かもめ」とほぼ同程度の利用だが、他の在来線は80%程度にしか回復していないのでこれでも実質は増えているわけである。

ところが本日発表の2024年3月16日以降の「サンダーバード」の本数は25往復。すべて「つるぎ」接続で「はくたか」「かがやき」接続なし。これはコロナ禍で臨時列車扱いになった列車が定期復活するだけで実質的には現状維持である。

うーん、これで運び切れるのか。「サンダーバード」は普段9両編成なので、12両編成で走る機会は増えそうだが、今も多客時には12両になってるくらいなのでピーク時には臨時列車を多数出す前提ならいいけど、現状のダイヤでは臨時列車はあまり多くないので不安が残る。短い区間なので混雑時には立たせりゃいいやくらいに思ってる?

一方米原名古屋方面の「しらさぎ」も早朝深夜の1往復以外は現状維持。こちらは需要の多くが金沢周りに移行するから名古屋発着だけ残し、かつての「加越」の流れである米原発着は廃止もあるかもと思っていた。こちらは本数が維持な分、両数は減るかも。

今回開通の金沢〜敦賀間は対首都圏の「かがやき」「はくたか」と対関西・東海接続の「つるぎ」と(今もかなりそうだけど)はっきり役割分担された。大阪〜敦賀間の「サンダーバード」は湖西線にて比良山の強風の影響を受けやすく、たびたび米原経由の迂回運転となる。その際に「つるぎ」は接続を待ってくれるのだろうか。そこまでの遅れでなくとも敦賀の乗り換えに時間がかかり新幹線の発車が遅れることはよくあるだろうから、ダイヤが過密な東京〜大宮に影響を及ぼさないために新幹線の系統を分離するのはわかる。旅客案内上も北陸側の各駅で「東京方面に行きたい方は『かがやき』か『はくたか』に乗ってください。関西や名古屋方面行きたい方は『つるぎ』に乗ってください」と言い切れるほうがやりやすいだろう。券売機やWeb予約のUIも単純化しやすいかもしれない。