阪堺電気軌道新車導入計画

交通機関バリアフリー対策の取り組み状況を報告する「移動等円滑化取組計画書」を国交省に提出する期間が昨年末だったらしく、1月から2月にかけて各交通機関(鉄道、バス、航空など)が同計画書をサイトに掲出するようになってきた。

それにより、例えば阪神ではジェットカーの置き換え計画などが判明しており、鉄道趣味界でも要チェックの文書となっている。

さて、阪堺電気軌道であるがその計画書に「老朽化した車両をバリアフリー化された車両に順次更新し、2028 年度までに計 7 編成導入する予定。(既に低床式車両 3 編成導入済)」との記載があった。また「バリアフリー化対応した新型車両を 1 編成導入する(2019 年度)」ともある。

2019年度(あと2ヵ月もないが)に新車が入るのは、駅の掲示堺市のサイトなどで出ており、堺トラムタイプと思われる車両が入るようである。そのための寄付などの受付も昨年されていた。これにより既存の3編成とあわせてバリアフリー対応の車両が4本となる。つまり計7編成まであと3本である。

これまでの堺トラムは阪堺線堺市区間の活性化のために堺市の援助で導入されたものである。導入した時代が時代なのではじめからバリアフリー仕様である。今年入る1本も従来の3編成とまったく同一仕様かどうかは不明だが堺市の援助は出ているようである。

ただ、バリアフリーのためとなるとそれだけでは足りない。そもそも住吉-恵美須町間ではバリアフリー対応車が現状全く運用されていないので、そこにも入れる必要がある。現実はすぐに全部は無理なので計画を立てろ、ということが「移動等円滑化取組計画」であろう。

そうなると堺トラムのような堺市の補助で入れた車両を我孫子道恵美須町大阪市内で完結する系統に入れるわけにはいかず、自腹(100%自腹は無理なので補助金や寄付も使うと思うが)車両も必要になってくる。(恵美須町浜寺駅前直通系統を復活する手もあるが。)仕様も従来の堺トラム1001系と完全に同じではない少し廉価版みたいなものかもしれない。

また今後4編成(そのうち1編成は今年)新車が入ることで従来車の去就も気になるところ。まずモ161であるが、これは既に夏場は運用しない車両であり、もう戦力として計算には入っていないのではないか?貸切用に1両残し車齢100年を目指すかもしれないけど。そうなるとモ351あたりまでが置き換えの対象になる可能性がある。運転本数も今より減ることはあっても増えることはないわけだし。