紙の株券を電子化した

これは本来なら15年前(いや、もっと前?)にやっておかないといけなかったことで今更な話なのだが、それゆえあまりネット上に書かれた体験談がないので記録しておく。タンス株が見つかった際の参考にしていただければ。

JR2社の株券を持っている。どちらも新規上場時に1株ずつ買ったもの。当時は抽選とかもあったのかな。もちろんまだネット証券などない時代で紙の株券。

これを長期にわたり持って、配当や株主優待をもらっている。

紙の株券を証券口座で電子化しないといけないという話は知っていたがあまり関心もなく、配当も株主優待ももらえてて実害(?)は特にないので、何もしないまま今年まで来た。いや途中で引越しはあったので住所変更はしたが。

さてそれをなぜ今年電子化しようと思い立ったのかと言えば新NISAがきっかけである。といってももともと持っている株はNISA扱い(利益が非課税)にはできないので直接の関係ではないが、新NISAをきっかけにネット証券会社のアカウントを作ったので、その証券会社に預けたらいいのでは?と気がついたから。その発想も自力ではなく、証券会社と契約して最初に配当の受け取り方式を「株式数比例配分方式」に設定しようとしたら「あなたは特別口座で預かられてる株があるから、株式数比例配分方式にはできません」という内容のエラー(直接こう表示されるわけでなく、ヘルプの記載と合わせて)が出たおかげで気がついた。ということはもともと持ってた紙の株券の影響?と思って調べてみた。

まだ電子化していない紙の株券は企業の証券業務を代行している信託銀行の特別口座で預かってもらえてるらしい。それを各自の証券会社に移管するべきなのだとわかった。電子化したら配当の受け取りも証券口座に入って便利かなくらいの意識(それまでは郵便局で受け取っていた)で、手続きをすることにした。

さてどうやって手続きしたらいいのかな?そもそもこの株券、家のどこかにはあるんだろうけどどこにあるかわからない。調べるとその信託銀行に申請書類があることがわかった。PDFをダウンロードして印刷し、移管先の証券会社の情報等を記入して押印が必要だがどのハンコで登録されてるのかわからない場合は印鑑証明書取って実印押して送ればいいとのことなのでそうした。実印は家を買う時につくってた。印鑑証明書はコンビニで取れるので休んで役所行く必要はなかった。何株を移管しますか?という項目は全株とした。買ったのは1株だが分割を繰り返しており今の株数が正確にわからない。中途半端に残ってもいやなので「全」とした(そう書いてもよいと書類に書かれてた)

というわけで、思っていたよりは簡単に書類は作れ、株券現物は必要なかった。書類を送った翌週くらいにネット証券のポートフォリオに上記の株が表示された。このような場合は特定口座ではなく一般口座に入るので、売却益が出たら確定申告が必要らしい。また上記の配当受け取り方法も「株式数比例配分方式」にすることができたので、手続きが完全に完了した(半端に残存した紙株もない)と確認できた。

こうして紙の株券が電子化したことで、面白いことに自分の意識がかなり変わってきた。

今まではJR2社の応援と実益を兼ねれたらくらいの意識だったのだが、自分の持ち株が今どれだけの資産価値があるのか、いちいち電卓叩くとかエクセルに打ち込むとかしなくてもリアルタイムに証券会社のアプリやユーザー画面に表示される。ネット証券時代には当たり前のことだけど、今まで紙だった者にはこれが結構生々しい。「見える化」の影響は大きい。別に今すぐ売るつもりはなく、長い目で見て株価が上がればいいのだが結構目先も気になってしまうようになった。