Apple Music 移行手順

さて安全なApple Musicへの移行手順である。正確にはApple MusicというよりiCloudミュージックライブラリー対策といえるが、両者は切り離せないのでApple Musicを利用するときにはiCloudでの同期の仕方について知らねばならない。ところがググってもやや古い(サービス開始当初である2015年頃の)情報ばかりで今でもそうなのか不明なところも多かった。

結論から言うと途中焦ったところは何度かあったが、今は思い通りの状況になった。

  1. まずバックアップを取る(もともと曲単位では取っていて、NASに置いたりandroid端末にも入れたりしているが、念のためライブラリまるごともう1つ取る。)
  2. iTunesiPhoneもミュージック領域をカラにする。
  3. Apple Musicに加入
  4. iTunes購入曲を復元
  5. Apple Musicで対応している曲をライブラリ取り込み

まずApple Musicでの取り扱いのある曲はCD取り込み音源を使わずサブスク音源をそのまま使うことにした。CD音源を入れても置き換えられるはずなのでそもそも無駄。

iTunes購入曲の復元が最大の難関だった。やる前はここは楽勝だろうとナメていたのだが、なんと曲名やアーティスト名がローマ字や英語になったのである。(全部ではないが。)

このサイトを参考に、いったんiTunesで削除し再度iTunesでダウンロードという手順で直った。

toga.vegalta.org

それでも古い(2011年頃以前の128kbps音源中心)iTunes購入曲はなんか同期がおかしい気もしたので、もう聞かなさそうなのはライブラリからはずした。(再ダウンロードしようと思えばできる。)またApple Music版が存在するならそのほうが音質が向上しているので置き換えた。(iTunes購入曲の権利が消えるわけではない。)2012年頃からのiTunes Plus対応曲は今も同じ音質なのでそのまま使って問題ない。

これでおおむねApple Musicへの移行は完了した。あとはApple Musicで取り扱いのある中からお気に入りの曲を追加してプレイリストを組んでいけばいいが別にあわてる必要はない。

前回書いたように、CD曲や別サイト購入の曲の取り込みは当初は考えていなかった。取り込み時に再エンコードされるというのが嫌だった。元がAppleロスレスだったのが256kbpsになるというのは配信版の音質と同等なので構わないが、320kbps(あるいは256kbpsだが可変レート(VBR)のため瞬間的にそれ以上に高くなるもの)程度の中途半端なものが再エンコード対象となったらすごく嫌。再エンコードの256kbpsはかなり音質悪くなるはず。

そこが心配なので取り込みはしないでおこうと思ったのだが、まあ試しに数曲やってみた。すると320kbpsのものは320kbpsで取り込まれたようであった。iPhone上ではビットレートはわからないが、設定→一般→iPhoneストレージで曲別のファイルサイズを見ると320kbpsっぽい。再エンコードなしに取り込みできるようだ。そうなると、インポートしていないApple Music非対応曲を入れれも問題なかろう。Appleロスレスのも多いがそれが256kpbsになるのは上に書いたように構わない。

逆に、iTunesでオリジナルを消して(バックアップは別にとってあるが)、iCloudからダウンロードして取り戻し、そのバックアップとダウンロードしたファイルを比較(プロパティを見る)すると、ビットレートは320kbps(ロスレスのものは256kpbsになる)だがファイルサイズは微妙に違う。何か属性情報が増えているのか。音質が悪くなったようではないので再エンコはしてないと思うけど。

やや時間がかかったしiTunes購入曲のトラブルはあったが、これでお気に入りの曲をApple MusicのiCloudミュージックライブラリに無事移行させることができた。今のところ別の曲に置き換わるといったトラブルはない模様。(もともとApple Musicでの取り扱いがない曲なので。)

総曲数はほぼ500で、そのうち100曲がCD等からの取り込み。残りの250曲がiTunes購入、Apple Musicは150くらい。(もともとCD音源持っていたのも含む。)もともとは800以上あったのだが一部断捨離。この程度の曲数だから大きいトラブルなく移行できたのかな。

この曲数のバランスが、当初はCD音源は別扱いで良いかなと考えた理由であり、またSpotifyでなくApple Musicにした理由である。iTunes購入曲とサブスク曲で8割くらいだからそれでいいかと思ったが、CD取り込み曲も音質の影響があまりなければ、同一アプリで扱え同じプレイリストに入れられるメリットが勝る。今後はiPhoneiTunes Storeアプリを使う機会はほぼなくなるし、またCDを買ってロスレスで取り込んでNAS上に置いて家にいるときはそれを聴くこともあるけど、iPhoneではApple Music版を使う。もしお気に入りのレーベルのサブスクの取り扱いが縮小したらそのときは(持ってれば)CD音源から入れるとか都度課金で買うとか考えよう。

しかしこれ、今までにもiTunesのライブラリの再構築とかの経験がないと(何度かやったことがある)安全できれいな移行は難しいのでは。

Apple Musicをおすすめできるのは

  1. 現時点でiOSiTunes上に全く音楽のストックがない人(そもそも移行トラブルが起こりえない。)
  2. iOSiTunes環境以外からの移行組。(1や3の条件を自然に満たしている)
  3. 音楽の再生は別環境でも行える人。バックアップのストレージも十分ある人。もちろんパソコンは必須。

この条件に当てはまらないと無理なのでは。(苦笑)