MNP時のキャリアメールアドレスポータビリティ

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総務省が携帯料金を下げろ下げろと声を上げることはこの何年もしていたわけだけど、下がるようにするには競争が必要だということで、MNP時の手数料引き下げや撤廃、あるいはキャリアメールの維持などが議論されてきている。

前も書いたように以前は何万円ももらえたり機器代が無料になるのにMNPしない人が大勢いたのに、それを禁じて手数料の無料化だけで人は動くのだろうか。

キャリアメールの維持に関してはIMAPでメールだけを元のキャリアで契約を残せるようにし、接続に使うキャリアとメールの送受信に使うキャリアが異なるという固定インターネットのISPとの契約では珍しくないパターンでのやり方も可能になりそう。その結果としてahamoやpovo、LINEMOのようなキャリアメールを提供しないプラン、あるいはMVNO系キャリアでも携帯メールが使えるわけである。「ahamoでキャリアメール」みたいな見出しの報道があったが、それは結果的にそういう利用もできるだけでahamoがキャリアメールを提供するわけではない。

キャリアメールに関しては実際に今でもバリバリ使ってる人もいれば、各種ユーザー登録をそれでしているので変更が大変という場合、相手がガラケー等でPCメール受信拒否のためキャリアメールからしか送れない場合、利用しているサービスがキャリアメールしか登録できない場合、相手が高齢のためアドレス帳登録を変えてもらうのもままならない場合など人それぞれに事情があろう。私の場合はないと困るというレベルではないが今となっては取れない旧DDIポケット発行のpdx.ne.jpドメインであること、しかも@の左がわずか4文字というこれもまた今さら取れない簡潔さなどで愛着があるため維持できるものなら維持したい気はある。

ところが現在pdx.ne.jpドメインを持つソフトバンクが上記資料の中でこんなことを言っている。

合併等により現在新規に割当てを行わない旧ドメインのメールアドレスが複数種類存在。新規割当てを行っていない旧ドメインに係る改修は避けたい。旧ドメインのメールアドレスは、現在新規に割当てを行っているドメイン(新ドメイン)のメールアドレスへの変更に費用は発生せず、メールボックスも引継ぎ可能。新ドメインに変更後は、メールアドレスが持ち運び可能なため、旧ドメインのメールアドレスを保持する利用者については新ドメインのメールアドレスへの変更を促進することで、「持ち運び」にも対応可能と考える。(ソフトバンク

 ここは旧ウィルコムDDIポケットを含む)やイーモバイルボーダフォンなどいろいろあるためそれは対象にしたくないという。しかしその理屈が無茶苦茶。softbank.ne.jpあるいはymobile.ne.jpに変えれば持ち出せるといっても変わる時点でもう持ち出す意味なんてないのである。どうせ変わるならdocomo.ne.jpでもau.comでも良いわけだし、キャリアメールと完全に決別するのも同じである。