近鉄でICOCA

近畿日本鉄道株式会社(以下、「近鉄」)と西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」)は、お互いの鉄道利用の利便性を向上し、一層の利用拡大を共に図る観点から、平成24年秋を目標に、近鉄によるICカードICOCA)およびIC定期券の発売と、近鉄JR西日本によるIC連絡定期券のサービスを開始することを合意いたしました。

JR西日本との乗り継ぎ可能な駅の多い近鉄としたらICOCA統一が合理的。

PiTaPaICカードというより課金システムなので、特徴を活かした割引を提供できないならこだわる必要はない。

(追記)
近鉄でのPiTaPaの普及の遅さの理由としてクレジット式であるがゆえの敷居の高さ(審査があったり食わず嫌い的な抵抗であったり)もあるが、「定期じゃない」ということへの抵抗がある。

近鉄PiTaPa定期をやっていなかった。前に少し書いたが、PiTaPaの場合、ポストペイの特徴を活かして月間の利用の金額や回数に応じて回数券的にも定期券的にもなる柔軟さがあるため、定期という前払い制を取り入れるのは本来邪道である。ところが月単位の支払いのため、区間指定割引は1ヶ月定期並であり、長期定期並の割引がなかった。大阪市交通局のマイスタイルの場合は支払いは1ヶ月単位でありながら6ヶ月定期並割引である。それくらいの割引があってこそ「PiTaPaでは定期は不要」となる。

ところが近鉄をはじめとする区間指定割引陣営としたら1ヶ月単位の後払いの入金なのに、6ヶ月分前金の定期より安くできないところであろう。*1(マイスタイルで割引できている大阪市交通局は不思議であるが近年の地下鉄黒字の還元という意味もあるのであろう。定期券発行の委託手数料も関係しているかもしれない。)

本来ならPiTaPaは携帯料金のようにさまざまな割引制度を行える可能性を秘めたシステムであるものの、割引を行うだけの余裕がない陣営においてはICOCAに移行していくのもやむを得ない。

*1:自社ショップで利用できるポイントをつける会社はあるが。