東京−大阪物流新幹線

東京―大阪間に貨物専用の新幹線を―。JR貨物のシンクタンクが設置した有識者委員会(委員長・中村英夫東京都市大学長)は7日、地球温暖化対策に役立つ「東海道物流新幹線」構想を発表した。第2東名と新名神の両高速道路を使うことで、建設費は1兆〜2兆円で済むという。

この区間を現在、鉄道で運んでいる貨物の約3倍、1日約20万トンの物資をトラックから鉄道輸送に切り替えることができ、二酸化炭素(CO2)排出量の年間300万トン(2008年度排出量の0・2%相当)の削減が可能としている。

さらにメリットとして、高速道路を走るトラックが減ることで交通事故の死傷者数が年間1700人減ることや、ドライバーの就労環境改善に役立つことを挙げている。

ただ建設費をどう捻出(ねんしゅつ)するかは示しておらず、委員会は国家プロジェクトとして構想の実現を政府に働き掛けるとしている。

前に書いたこれの最終発表。

公式サイトもある。

新幹線といっても実際の速度は在来線並。いっそ旅客も運んではと思うけど、旅客輸送はしない前提の保安設備の簡素化とかも構想にあるのかも。

JR貨物にしたら自社でやれるお金なんてあるはずもなく、国につくってもらって安く借り受けたいという魂胆だろうけど、今となったら高速無料化に対する補償とする政治的駆け引きなどもありそう。建設費1兆〜2兆円というのは距離を考えると非常に安いんだけど、一般には理解されにくそう。(地下鉄なんかたいした距離じゃなくても何千億とかかる)